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CDI点火の魅力とは

点火装置は大きく分けて
TCI点火(トランジスタ点火)CDI点火(コンデンサディスチャージ点火)があります。
又どちらにもマグネト式バッテリ昇圧式があります。

それぞれの特徴ですが、まず、マグネト式というのは、ジェネレータ部において、
バッテリ充電用のコイルとは別に、非常に細い巻き線(CDIの場合)のコイルで
回転毎に高圧を発生し、その高圧を点火ユニットに送り、
CDIならばサイリスタによるスイッチング、
TCIならばトランジスタによるスイッチング により点火コイルを介し火花を発生させます。
(※スイッチングのタイミングはピックアップコイルや充電波形の立ち上がりを使う)

マグネト式の利点:エンジンの点火関係にはバッテリが不要=バッテリが減らない。
マグネト式の欠点:ジェネレータの一部が点火専用コイルになることでバッテリ充電用の
           発電機の容量が弱い。
           発電コイル部が一体なので汎用性がない(他車から流用が難しい)

次に、バッテリ昇圧式点火装置について、
バッテリ昇圧式はバッテリの電圧を昇圧し、数百Vを作り出す(CDIの場合)方法。
よってバッテリがないと点火ができない。(0VでなければCDIは動くけど)
H1のようにインバータ回路を組んだ昇圧方法だとかなり消費電流が大きいが、
マイコンやIC制御による昇圧ならば常時0.2A程度の消費しかない。(CDIの場合)
一方、バッテリ式トランジスタ点火は昇圧しない分、電流を流す傾向にあるように思う

バッテリ点火の利点:ユニット化されているため汎用性が高い
バッテリ点火の欠点:バッテリが必要、消費が大きい(充電が不足すると動かない)

上記理由から、マグネト式CDI点火のH2にバッテリ昇圧式TCI点火装置を使用すると、
バッテリ上がりが発生する。

また、ジェネレータ部の点火用の巻き線を変えないとマグネト式TCIにはできないので
元々ついている物と同じ方式のマグネト式CDI点火がH2には一番だと考えます。

波形比較

次に、CDI点火とTCI点火で一番違う部分として、『点火エネルギー』がある。
点火エネルギーは点火の電圧と、点火の時間から導き出す。
よって上記図の波線の面積がエネルギーとなり、
CDIとTCIでは大きな差があることになります。(大げさに書いてます)

<結論>

CDIは高い電圧で一瞬のパワー、TCIは低い電圧で長い時間…
4ストロークの場合、2回転1発火でクランクが回るため、2サイクルに比べて、
確実な着火がないと、エンジンがストールしやすい傾向にあるようで、
4サイクルシングルはTCI点火が多いように思えます(汎用の発電機とか)

逆に、2サイクルでは、CDIが向いているという意見も多く、
特に小型エンジンではCDIがまだまだ主流です。
大きな理由は、進角遅角の制御が容易だからですけどね…
実際、点火エネルギーが変わっても性能が飛躍的に向上するということは
無いように思えます。
多少始動性が向上したり、アイドリングを下げられたり…その程度です。

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